どういう意味?

「ことば」の解釈斜め読み

「看脚下、足元を (慈9) 」

「知らず脚跟下(キャッコンカ)に大光明を放つことを」

      (碧巌録:臨済宗公案を集めたもの)

 

 「脚跟下(看脚下)」と言う言葉は、他を論ずるより先に、

まず自己を見つめていく事をすべきと言う意味があります。

 

 前ばかり見ていないで、足元をよく見よ、 そこに大きな

解決策があると言っています。

 

 人は人生の悲劇に遭遇したとき、右往左往してしまう。

 

 どの様な解決方法があるのかを模索するとき、

得てして根拠のない神頼みや、他者の意見に流されやすい。

 解決策は、身近にあると言うのに。

 

 道元禅師も、「仏道は人々の脚跟下にあり」と説いています。

道は、遠い彼方の深遠な哲理ではなく、生活するわれわれの

脚跟下にあるのであり、まず脚下を見つめる事から始まると

説いています。

 

 私が今後人生の悲劇に遭遇したときには、

この様な境地になれるのでしょうか? 無理だと思います。

 私があえて言うなら「遠くを見据え、足元を看よ」かな。

 

 何しろ私は 「生身の人間」なのですから、

右往左往してしまう私の方が、人間的かなとも

思っています (開き直りの極み)。

 

 まだまだ修行が足りないと思い知らされる

今日この頃です。(私は、修行僧ではありませんが……)

 

  騙すこと 騙さるるのも 蜃気楼

       2020.06.13 moai291