「そなたは面白い物を思いつかれたの。今も短気がござるか。
あればここへ出さっしゃれ、直して進ぜよう。」 (盤珪)
自らの修行遍歴の体験から、「不生の仏心」を説く「不生禅」を創始。
「短気」や「絶望」などは、一時の感情である。
物品のように表に出せるはずなどない。
これらの感情は、その人自身でしか直せない。
*さすれば問ふ、「短気」は出されずとも、
「短気(感情)を制御する術は如何に」と。
(盤珪導師の言葉)
・「昔思えば夕べの夢じゃ、とかく思うは皆うそじゃ」(盤珪)
・「今日生まれ変わったように始めて示しを聞くように聞けば、
内に一物がないから法成就が早くなりまする。」(盤珪)
これが答えでしょう。
これが感情を、その人自身で制御する術の一端なのでしょう。
日本の禅を次の三つに分けています。
3.盤珪の不生禅
1、2は基本的には中国禅の流れであるのに対し、
3の不生禅は臨済系の禅から生まれていますが、
極めて日本的な禅と言えるのでしょう。
禅僧の 袈裟の薄さや 夏落ち葉
2020.06.17 moai291