どういう意味?

「ことば」の解釈斜め読み

「安心 (慈17) 」

「捨てし身をいかにと問えばひさかたの

   雨降らば降れ 風吹かば吹け」 良寛

 

  良寛和尚は、越後の国三島郡出雲崎新潟県)で、

  名主をしていた裕福な家の息子。

  江戸時代後期の曹洞宗の僧侶、歌人漢詩人、書家。

 

 色々な困難が待ち構えている人生、

世捨て人と思われる人生であっても、

生きていくうえでは、数々の困難が待ち受けている。

 

 この困難をも素直に受け止め、処していくという

生き方がある。

 

 この和歌には、雨が降っても風が吹いても、泰然自若として

人生を生き抜かなければならないと言う決意が現れている。

 人生を生きぬく全てのプロセスにおける「安らぎ」ともいえる。

 

 仏法の功徳によって、迷いがなくなった 「安らぎの境地」 を

仏教では、「安心 (あんん) 」と呼んでいる。

 

 現代の安心(あんしん)と言う言葉は、一時の「こころ」の

安らぎでしかない。

 

 常に、「安心 (あんん) 」と言う言葉を意識して、生きて

いきたいものである。

 

   何人も 月は盗めぬ 五合庵

        2020.06.21 moai291