「捨てし身をいかにと問えばひさかたの
雨降らば降れ 風吹かば吹け」 (良寛)
名主をしていた裕福な家の息子。
色々な困難が待ち構えている人生、
世捨て人と思われる人生であっても、
生きていくうえでは、数々の困難が待ち受けている。
この困難をも素直に受け止め、処していくという
生き方がある。
この和歌には、雨が降っても風が吹いても、泰然自若として
人生を生き抜かなければならないと言う決意が現れている。
人生を生きぬく全てのプロセスにおける「安らぎ」ともいえる。
仏法の功徳によって、迷いがなくなった 「安らぎの境地」 を
仏教では、「安心 (あんじん) 」と呼んでいる。
現代の安心(あんしん)と言う言葉は、一時の「こころ」の
安らぎでしかない。
常に、「安心 (あんじん) 」と言う言葉を意識して、生きて
いきたいものである。
何人も 月は盗めぬ 五合庵
2020.06.21 moai291