どういう意味?

「ことば」の解釈斜め読み

「これ何? 絵空事(処理水Ⅱ)」

 「何これ? 」固執
 
 「正しい教えを体得したら、それに固執すべきでなく、
  誤った考えにも執着すべきでない。」(『金剛経』)
 
 「つねに真剣に考えよ」一つのことに執着すべきではない。
 
閑話休題】:絵空事(処理水Ⅱ)
 福島原発の汚染処理水について、政府は、国の基準を下回る
濃度に薄めたうえで、海洋へ放出する方針を決定しました。
 
 この決定は、適切に希釈すれば「健康影響が大きいという事実は
認められていない」との結論づけに依るものとしています。
 
 トリチウムの濃度を国の基準の40分の1、WHO(世界保健機関
が示す飲料水の基準で、7分の1程度に希釈するとの事です。
 
 処理水の処分は、福島第一原発廃炉するにあたって
避けては通れない課題だと強調しています。
 
 処理水の扱いは、「福島の復興」にとって先送りできない
課題として取り組むと、表向きには言っています。
 
 これって、福島の復興の為ではなく、政府や東京電力
「自分たちの都合」で言っているとしか思われません。
 
 政府は、「風評被害対策を確実に実行していく覚悟です」と
口先では言っていますが、具体的なものは何も示されていません。
全くもって、当事者意識がありません。
 
 希釈した処理水が、「健康影響が大きいという事実は
認められていない」と主張するのなら、浄化して飲料水として
「スカ首相や海洋放出を決めた関係者全員」が、自ら率先して
毎日飲み続け、このことを、国際発信でもしたら如何でしょうか?
 
 こうすれば、これが一番の「風評被害の払拭」になると
思いますヨ。(”実害が無ければ”と影ながら祈ります……)
 
 要は、これ位の覚悟をもって、対策を推進すべきと
言う事です。
これなら国民の半数位?は納得するかもしれません。
 
 また別の風評被害の払拭方法としては、
「処理水には健康上の問題は無いと思う」との主張を
しているのですから、希釈して、上水道の水源のダムに放出して、
飲料水として、国民が飲み続けられる様にでもしてみますか?
(水は大切な資源なのですから………)
 
 こんなことは、誰もが納得・容認などしないでしょう………
「ブーイング」の嵐でしょう。
    海洋放出も、根本的には同じような事でしょう。
 
 万一、海洋放出を行うとしても、「福島県」からではなく、
海のある他都道府県や、「尖閣列島」から放出したら
如何でしょうか?
 
 福島県からの排出に拘る必要性など、全くありません。
福島県はもう十分すぎるほど、その役割?を全うしてきています。
 
 そもそも、希釈すれば「健康影響が大きいという事実は認められ
ていない」と言う単純な論説を根拠として、海洋放出を決定すること
自体に無理があります。
 
 現在の知見では、影響が無いと思われているだけです。
将来においては、その影響は不透明です。
 
 小手先だけの単純な手立てで、その場を取り繕うとする
態度が、「ミエミエ」です。
 
報告書では、処理水の取り扱いについて、
次の5案が示されたそうです。
 ①基準以下に薄めて海に放出する案、
 ②加熱して蒸発させて大気中に放出する案、
 ③電気分解で水素にして大気中に放出する案、
 ④地中深くの地層に注入する案、
 ⑤セメントなどにまぜて板状にして地中に埋める案、
 
 そしてこの小委員会のなかで、「トリチウムを分離して
取り除く技術」についても検討されたそうです。
 
 しかし、すぐに実用化できる段階の技術ではないとの
結論になり、その後は検討もされなかったそうです。
 
 なぜ、この根本的な対策内容を「ボツ」にしたのでしょうか?
科学者としては、失格です(やる気のなさがミエミエです)。
 
 どんなに時間がかかろうと、検討すべき内容と思慮されます。
その研究過程で、良いアイデアが出ることもあり得ます。
 
 とにかく、当事者の立場に立って、審議・検討していない
事が大きな問題点です。(国民全員が、当事者です。)
 「政府」や「東京電力」の都合で行っているとしか
言いようがありません。
 
 東電は、2015年に処理水の処分を巡り、福島県漁連に
「関係者へ丁寧に説明し、理解無しにはいかなる処分も
しない」と約束しています。
 
 海洋への搬出処分は、現在の保管量でも、30年以上かかる
と言う見通しです。
 
 「フクシマ」の実情は、「風評被害」などではありません。
もはや「大きな実害」になっています。
 
 * 謝肉祭 王者の貫禄 猫の髭
          2021.04.17.moai291