「何これ? 」:天知る
「隠れたるより見(アラ)わるるはなく、
微かなるより顕(アキ)らかなるはなし。」
(『中庸』)
隠れていても、世に目立つもので、細かな事でも世に知られる。
悪事を隠しても「天知る」、「地知る」、「己知る」。
【閑話休題】:「赤木ファイル」
この「赤木ファイル」は、2018年に自殺した、
決裁文書の改ざん」の経緯についてまとめたファイルです。
国側は、このファイルは赤木氏が個人的に作成したもので、
「職務上の行政文書では無い」と説明しています。
しかし何故か、黒塗り等のマスキングがしてあります。
マスキングの理由は、第三者の個人情報が含まれており、
森友問題が引き続き報道されるであろう事に鑑み、
「改ざんに関与したと認定されていない職員らにも、取材が殺到し
私生活の平穏が脅かされる恐れがある」ためだと主張しています。
赤木氏の平穏を脅かしたのは、誰だったのでしょうか?
正に、他人事の対応に「怒り心頭」の感ありです。
「職務上の行政文書では無い」、「赤木氏個人の記録」とするなら、
赤木氏の遺族に、このファイルを返却する際に、
何故マスキングをする必要があるのでしょうか?
マスキングの対象とその範囲は、「裁判所の訴訟指揮に
真摯に対応すると言う観点から、出来る限り(マスキングは)
狭いものとする」と訳の分からぬ事を言っています。
そもそも、行政文書でもない個人ファイル(文書)に
行政がどうしてマスキングなど出来るのでしょうか?
行政文書なら、行政側がマスキングをする事も当然あり得ます。
しかし、個人の文書と認めておきながら、その記載内容に
マスキングをするとは?、どんな神経をしているのでしょうか?
あきれてものも言えません。
取材が殺到し「職員の私生活の平穏が脅かされる恐れが
あるためマスキングをした」などと言っていますが、
それなら赤木氏の平穏は何故守ろうとしなかったのでしょうか?
「赤木ファイル」は無かったと抗弁されるよりは、
まだましだと思わなければならないのでしょうか?
(憤懣やるかた無し……………)
赤木氏が、どんな思いでこのファイルを作成し、
書き残したのか、何故自殺にまで追い詰められたのか等を
財務省のお偉い方々は、自責の念をもって詳らかにして
欲しいものです。
赤木氏の死を、無駄にしないためにも…………
それが当事者としての最低限の責任です。
* 青嵐 嘘を誠に 変える技
2021.05.08.moai291