どういう意味?

「ことば」の解釈斜め読み

「平等 (慈28) 」

「嫉妬の心は彼岸(ひが)より生ず、平等を得れば

  すなわち嫉妬を離る」  (空海弘法大師

 

  *空海は日本での真言宗の開祖、密教を導入した人。

  「わが心空の如く、わが心海の如く」から空海と名付けた。

 

 自分と他者を比較し、区別するこころを持つと

その感情が嫉妬心になる事が往々にしてあります。

 

 自分にないものを持っている人に対する嫉妬心は、

自分と相手を比較することにより、生まれる感情です。

 

 空海は、人々が平等であると悟ればこの様な嫉妬心も、

ねたみ、怒りもなくなると言っています。

 

 現代では、何の根拠もなく自分たちが「優位」であると

思い込み、他者を差別する傾向があります。

 

 「黒人」等に対する「白人」のいわれのない差別意識

その典型でしょう。

 

 表面的な差別意識への反対は、違う差別を生む可能性をも

秘めています。

 

 このままでは、いつの日か、逆に「白人」が「黒人」等から

差別される時代が来てもおかしくはありません。

 

 「人々は平等である」 との悟りがあれば、

この様な事はなくなるはずですが、

その日が来るのは何時の日になるのでしょうか?

 

 様々な宗教や哲学が、「平等」を説いているのに………。

如何に、おバカな人間が多い事でしょう(私を含めて……自省)。

 

   夏座敷 風に吹かれてボブディラン

        2020.07.02 moai291