「打つ人も打たるる人ももろともに
ただひとときの夢のたわむれ」 (夢窓疎石)
*鎌倉末〜室町初期の臨済宗の僧。伊勢の人。
京都嵯峨に天竜寺を開山。
疎石が、弟子を連れて信州に旅に出た。
武士がいた。
疎石が、武士の傍若無人ぶりをたしなめると、その武士は
手に持っていた扇子で、疎石の眉間をビシッ!と叩いたので、
カッとなった弟子と一触即発の状況になった。
その時疎石は、それを止めて一筆したためた。
それが、この和歌である。
世間には、論理的には正しいと賛成はするが、
自分ではそれを容易に実行出来ない事がよくある。
「殴られたら殴り返す」 と言う行為をしない難しさは、
多くは物理的な問題ではなく、「こころ」の問題と言うこと
なのでしょう。
さあ来いと 怒る仔猫の パンチ力
2020.06.22 moai291