どういう意味?

「ことば」の解釈斜め読み

「かたち (慈38) 」

 「作 法 こ れ 宗 旨」  道元

 

 作法とは、具体的に生きる行為であり、「かたち」である。

宗旨とは、仏教が説く教えである。

 

 曽洞宗では、特に 「かたち」 を大切にしています。

「かたち」 にあらわしてこそ、はじめて修行になると

説いています。

 

 心の中にどんな良いことを思っても、実践しなければ、

何にもなりま せん。

 何か一つだけでも 「かたち」 にあらわしてこそ、

はじめて修行になるとしています。

 

 曹洞宗では、とにかく 「かたち」 を優先します。

「きちんとした儀式作法を行い、教えに則った生活をおくる

ことが第一である」 と説いています。

 

 「かたち」 を揃えることができないのは、我をコントロールする

ことができない証拠であり、心の乱れの現れと見なされています。

 

 人の心は常に動いており、心と身体はお互い影響しあっています。

日々の立ち居振る舞い、即ち身体を整えることは、自らの心を整える

ことに繋がるとしています。

 

 そして、その心の動きが身体の外に現れます。

それは喜怒哀楽の感情が顔や動作に出る様に、

心と身体はお互い影響しあっています。

 

 サンフランシスコ禅センターの創設者の「鈴木俊隆老師」は、

 「専門家の心には、ほとんど可能性がない(形だけ)、

  初心者の心には、可能性があふれている」と言っています。

 

 坐禅に熟練するということは決して望ましいことでは無く

坐禅はいつも初心者の心で取り組むべきとしています。

 

 なかなか考えさせられる言葉です。

 

  夏座敷 禅の気配の かすかなる

       2020.07.12 moai291