どういう意味?

「ことば」の解釈斜め読み

「これ何? ステレオタイプって…」

 「何これ? 」:茶道
 
 「習いにかかはり、道理にからまれ、堅苦しき茶人は
  田舎茶の湯と、笑うなり。」 (松平治郷)
 
  原理原則でしか、茶の湯を説く事ができない
  茶人の茶の湯を、田舎茶と呼ぶ。
  融通無碍であれと説く。
 
閑話休題:”ステレオタイプ”ってナ~ニ、
 
 音響機器の「ステレオ」ではありません。
 
ステレオタイプ』とは、「多くの人に浸透している固定観念
思い込みのこと」、アメリカの政治評論家がその著書(1922)の
なかで提唱された概念です。
 
 「ステレオタイプ」は、特定の文化によってあらかじめ類型化され、
社会的に共有された固定的な観念によって作られるとされています。
 
ステレオタイプの特徴」は、
 ・過度に一般化されていること。
 ・不確かな情報や知識に基づき誇張される事が多々ある。
 ・好悪、善悪、正邪、優劣などといった強力な感情を伴い得る。
 ・新たな証拠や経験に出会っても、容易に変容しにくい。
 
ステレオタイプの語源」は、
 新聞や辞典などの活字印刷のために使われていたステロ版
(鉛版)印刷が語源。
 思考や観念、ものの見方・捉え方がまるでステロ版で印刷された
 印刷物のように「型を用いて作られた全く同じもの」という意味から
 名付けられた。
 
ステレオタイプの具体例」
  ・「男性はたくましい」
  ・「女性はおしとやか」
 人種、国籍
  ・「アメリカ人は自己主張が強い」
  ・「イタリア人は女好き」
  ・「日本人は背が低い」
  ・「黒人はリズム感が良い」
 地域性・県民性
  ・「都会の人は冷たい」
  ・「大阪の人は面白い」
  ・「秋田には美人が多い」
 血液型
  ・「A型の人は几帳面」
  ・「B型の人はマイペース」
 
 これらのステレオタイプは、特定の属性に抱くイメージや具体的な
経験に基づいて形成されたものですが、属する全ての人に当てはまる
とは限らない。
 
 しかし、一度抱いたステレオタイプは、属する全てに
当てはまるかのように錯覚してしまう。
 
 注意すべき点は、「ステレオタイプ」と「偏見・差別」の違いです。
 
 これらは非常に似た意味を持つ言葉ですが、ステレオタイプが、
必ずしもネガティブな特性のみで構成されていないのに対し、
偏見はネガティブな表現で用いられ、マイナスなイメージを
与えてしまいます。
 
 また、ステレオタイプは、社会に定着しているもの
のことを言いますが、偏見には主観を伴う個人的な先入観が
含まれます
 
ステレオタイプ」のメリットとデメリット
 メリット
  ステレオタイプは、膨大な情報を一定の型にはめて把握する
  ことにより、定型的、効率的に情報を処理出来る。
 
 デメリット
  決めつけて判断することで、誤った認識や誤解を生む可能性が高まる。
  マイナスな感情や行動が生まれやすく、差別や偏見へとつながる
  可能性もある。
 
(結語)
 このように、「ステレオタイプ」は思考を効率化させる一方で、
 無意識のうちに偏見や差別につながる危険性を持っています。
 
 そのため、自分自身の中にあるステレオタイプをしっかりと自覚し、
誤った方向に行かないよう、確認することが重要になります。
 
 効率的な判断をするには、類型化された判断基準も大切ですが、
基本的には、物事は多面的に見ることが重要と考えられます。
 
 「相手の立場に立って物事を考える」重要性を
再認識した次第です。
 
 「多くの人に浸透している固定観念や思い込み」、
これに囚われる事なく、自身で物事を判断して行きたいものです。
 
 ウクライナへの間接的支援のために「節電」しましょう(3/15:ブログ
  我が家の節電等:(固定観念にとらわれない節電とは?……)
 
 * 背伸びする塀の向こうに石鹸玉
        2022.04.19/moai291