どういう意味?

「ことば」の解釈斜め読み

「独り断ぜざる~(慈5) 」

「夫れ事独り断ずべからず、必ず衆とともに宜しく論ずべし」

               (聖徳太子:十七条憲法

 

 聖徳太子が推古12(604)年に制定したとされる 「十七条憲法」は、

政治に関わる人々に道徳や心がけを説いたもので、現代の憲法とは

少し趣を異にしています。

 

 見出しの文は、この憲法の最後の条項(17条)の一部です。

 ここでは、「物事は一人で判断してはならない、必ずみんなで

論議して判断すべきである」と言っています。

 

 1400年以上も前に、すでに現代の民主主義に通じる事が

書かれています。

 戦後生まれの殆どの日本人は、アメリカによって、

民主主義がもたらされたものと思い込んでいます。

 

 日本は世界でも稀な多神教の国です。

多神教下では、それぞれの神々が他の教義と融和を

はかりつつ、信仰を深めてきています。

 

 日本人は、神道のみならず、他の宗教に関しても寛大です。

 ここに日本の民主主義の原点があると思われます。

 

 多神教こそが、日本に平和をもたらしている根源とも言え

るのではないのでしょうか。

 

 現代の政治家の先生方には、この条文を今一度かみしめて

頂きたいものです。

 

  辛味蕎麦 粋にはいけぬ 大根かな

           2020.06.09 moai291