どういう意味?

「ことば」の解釈斜め読み

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「これ何? 大悟 」

「何これ? 」:正法眼蔵 「迷を大悟するは諸仏なり、悟に大迷なるは衆生なり。」 (正法眼蔵:道元) 悟りを迷っているのが凡夫(衆生)であり、 煩悩を煩悩と気づいて、そこに生きる人のことを ここでは諸仏と言っています。 そして、「悟った上で悟りを得…

「これ何? 涅槃 」

「何これ? 」:心身の開放 「心身の解放とは、鉄の熱の息(や)むような 眼蘙(がんえい)が除かれるような事である。 (大乗荘厳経論) 「心身の解放とは、一言で言うと、”涅槃”の境地 と言うことなのでしょう。 一切の悩みや束縛を離れ、仏の悟りを得た境…

「これ何? 無我」

「何これ? 」:漠然とあるもの 「無常なものは苦である。 無常であり、苦であるものは無我である。」 (釈迦) 無常なものは苦である。 桜の花が散るのを見て「無常だなあ」との思いが 湧いても、自身の事に置き換えることが出来ない。 花は散り、生まれるも…

「これ何? 無難 」

「何これ? 」:あやまりの事 「人つねのあやまりの事。 人の死を知りて、我が死を知らず。 貧を苦しんで逃がるる事を知らず。 人に騙されるをいとい、身に騙さるるを悦ぶ。」 (至道無難) ”他者のことはわかっても自身の事は何もわかっていない。 死に対し…

「これ何? 同意 」

「何これ? 」:差別と認識 「自他無差別と知ることは、道理である。 それを体得するには、慈悲心を専ら 修めることが大切である。」 (反故集) 自身も他者も、同じ人間であるとの認識を 持てれば、差別するべき対象にはならないとの 理は理解できるはずであ…

「これ何? スカ 」

「何これ? 」:目・歯 「怨みに報いるに怨みをもってしたならば、 ついに怨みの息(や)むことはない。 怨みをすててこそ息(や)む。 これは永遠の真理である。 (釈迦) 「目には目を歯には歯を」は、真理にそぐわない。 このような事をすれば、また同じこ…

「これ何? 中間 」

「何これ? 」:影に従う 「善業と悪業は、人が現世で作ったもの。 彼が作ったものゆえに、来世にそれを 持って往かねばならない。 影が形に従うように。」 (釈迦) 善業、悪業いずれも自身が作ったものである。 それは、死後も来世に持っていかなければなら…

「これ何? 利 」

「何これ? 」:自利・利他 「人は”自利”を得ているから、”利他”行が出来る。 自利を得ていないと、利他行はできない。」 (浄土論註) 例えば、溺れている人を助けようとした場合、 泳げなければ助けることなど出来ない。 ”自利” が無ければ ”利他” ができな…

「これ何? 志 」

「何これ? 」:楽しみ 「おごりは、長ずべからず。 欲は、ほしいままにすべからず。 志は、満たすべからず。 楽しみは、極むべからず。 (礼記)* *礼記(らいき):五経の一つで儒教の根本経典。 おごりや欲は、慎むべきである。 志は、満たされると、自…

「これ何? 親交 」

「何これ? 」:聖者の振る舞い 「人は愚者から遠ざかるべきである。 もし出会ったら愛をもって彼を宥めよ。 ただし親交を結ばず、無関心な聖者の 振る舞いに倣え。」 (入菩提行経) 愚者には近づかない方が良い。 この者たちを友としてはならない。 出会っ…

「これ何? 蔓延 」

「何これ? 」:つる草 「広く蔓延したつる草も、一本の根づるを 切るだけで、みな萎んで枯れる。」 (法句譬喩経) 繁茂し過ぎたつる草を枯らすには、根元を 引き抜くことである。 世の四苦八苦を無くすにも、物事の「根本」を押さえ 妄執を無くすことだとし…

「これ何? 前提 」

「何これ? 」:朝に道を聞かば~ 「生者必滅の道理を無視して、百年を生きるより、 一日を生きて、この道理を熟知することのほうが より勝れている。」 (アバダーナ物語) 「朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり」(論語)も、 同じような意味だとされてい…

「これ何? 冬の虹 」

「何これ? 」:すべての夢~朝霧 「すべての作られたものは夢、幻、泡、影 のようで、また、朝霧のようで、稲妻の ようである。」 (金剛般若経) すべてのつくられたものは、瞬時に消え去る。 「作られたもの」、「造られたもの」、「創られたもの」等々 全…

「これ何? 満足 」

「何これ? 」:得難い人・マイ遺産 「満足させ難い人とは。 ひとりは得た物を次々と蓄える人。 もうひとりは、得た物を次々と捨てる人。」 (釈迦) 得た物を蓄える人は、どんなに蓄えをしても満足しない。 また、手に入れてもすぐに新しいものを求め、物を…

「これ何? 恩 」

「何これ? 」:得難い人 「得がたい人とは、ひとりは先に恩を施す人であり、 もう一人は恩に感じて恩を知る人である。」 (釈迦) 「得がたい人とは、ひとりは先に恩を施す人」 としていますが、恩をかけた当人は、その行為を 「恩」などとは微塵も思ってい…

「これ何? 供養 」

「これ何? 」:仏道成就 「仏像を彫り、仏像を描き、寺院を造り 供養すれば、仏道を成就する。」 (法華経) 厳しい修行を行なわなくとも、 仏像を作ったり、描いたり寺院を造り 継続して合掌して念仏する行いが、 仏陀の教えにつながるとしています。 仏像…

「これ何? 必滅 」

「これ何? 」:温故知新 「古いものを喜んではならない。 新しいものに魅惑されてはならない。 滅びゆくものを悲しんではならない。 牽引するものに囚われてはならない。」 (釈迦) 物事に妄執するような生き方は、 渇欲に支配されたものであるとしています…

「これ何? 画家 」

「これ何? 」:心が創る 「心はさながら画家の様で、種々の 生類を表して見せる。 世界にあるもので、心が作り出せない ものはない。」 (華巌経) 何を見、何を感ずるかは、人それぞれである。 それぞれが、それぞれの景色を見る。 心が作り出せないものが…

「これ何? 門 」

「これ何? 」:破滅 「老いて朽ち、衰えている母や父を養わずに、 己だけが豊かに暮らす人は、これは破滅の 門である。」 (釈迦) 既に亡くなっている「母・父」への思いは、 その当時は、充分に目配りをしていたと 思い込んでいたが、今考えるに、足りない…

「これ何? 時節 」

「これ何? 」:目障り 「春には花が咲き、秋には名月がある。 夏には涼風、冬には雪がある。 もし無駄な事に心を煩わされなければ、 人にとって好ましい時節である。」 (無門関) 無駄な事に忙殺されなければ、 四季折々の自然を愛でる余裕が出てくる。 時…

「これ何? 夢 」

「これ何? 」:思い出 「思い出は夢と見、感覚するものは いなびかりと見、心の知覚は 雲と見ること。」 (大乗起信論) 「思い出」は、夢のように消え去り、 人の五感の「見る」、「聞く」、「嗅ぐ」、 「味あう」、「感触れる」も瞬時に消え去る。 人の知…

「これ何? 寿命 」

「これ何? 」:旋火輪 「寿命はだれが起こしたものか、 だれによって無くされるのか。 それは旋火輪のように始めなく。 終わりがない。」 (華巌経) 人の寿命は、だれが決めたものでもない。 ましてや己の寿命など知る由もない。 初めもなく、終わりもない…

「これ何? 己」

「これ何? 」:カワイイ 「己にひとしき可愛いものはなく、 穀物にひとしき財宝は無く、 智慧にひとしき光明はなく、 雨は最高の湖なり。」 (釈迦) 他者の存在を認めたうえでの 自分が「カワイイ」と言う事なのでしょう。 穀物は、生きる為に欠かせないも…

「これ何? 万象 」

「これ何? 」:自然の中に 「飛花落葉、ことごとく己の迷いの心を 解きほぐす道場である。 清風名月も、己とともに善を修め 悪を止める友である。」 (十善法語) 大自然の中の、花や落ち葉のありようは、 人の心を慰める。 また、月を眺めて思いにふけるこ…

「これ何? 水滴 」

「これ何? 」:新しい写経 「つとめて精進すれば、成し難き事なし。 わずかな水でも、つねに流されると 石をうがつがごとし。」 (釈迦) 一言で言えば、 「継続は力なり」と言うことなのでしょう。 飽きっぽい我は、継続して行ったことなど、 ほとんど思い…

「これ何? 主体性 」

「これ何? 」:一言 「智慧、そして戒律や道徳に関して、 世間の人に対しあれこれ言うな。 自分は、人々に比べて等しいとか 劣っているとか、勝っているとか考えるな。」 (仏陀) 他者の生き方や道徳、戒律などについて どうこう言うべきではない。 また、…

「これ何? 徳 」

「これ何? 」:過失 「他人の過失について語る人は、 我身に徳のない人である。」 (明恵) 明恵上人は、凡夫はおおよそ他人の過失について、 あら捜しを行い悪口を言い、責め立てるなど 徳のない行為をするものであるとしています。 他人の過失について、そ…

「これ何? 十善戒 」

「これ何? 」:正しい見方 「本当の安楽は、身を慎み誠実な心にある。 怠惰にあるのではない。」 (慈雲飲光) 慈雲飲光は、江戸時代後期の真言宗の僧侶です。 真の安らぎは、規則正しい生活と真摯な言動にあるとしています。 そして、人々が護るべき事柄を…

「これ何? 安住 」

「これ何? 」:住む処 「真実を離れて別に生活の場があるのではない。 また、その場その場が真実である。 真実をさとる道が遠くにあるだろうか。」(肇論) 「安住の場所は、この世を超えた処にはない」、 「真実をさとる場所も身近にある」と説いています。…

「これ何? 閑居」

「これ何? 」:道・理(ことわり) 「道を学ぶとき、激しければ身がつかれる。 身がつかれると心が悩む。 心が悩むと 行いを怠ける。行いを怠けると罪を犯す。」 (四十二章経) 何事も、「道」をとことん追求しようとすれば 身も心も病む(悩む)ことになる…